遺伝的アルゴリズムを使った動画
「今日は体調がいまいちなので軽めのメニューで、遺伝的アルゴリズムを使った動画を少し紹介しようと思う」
「まずオセロ。場所ごとに有利かどうかを設定して、石が置ける中で一番有利なポイントに置くAI。これをいくつかの種類作って、優秀なやつを生き残らせるという仕組み。理屈が非常に明快でわかりやすい」
妹「カドに置きたいし、カドの隣には置きたくないみたいな?」
「そう。ただ実際はカドに置かない方がいい状況というのも当然あるけど、この遺伝子の仕組みだといくら学習してもそういうのはわからない。状況に関係なくそのマスが良いか悪いかってことだけでの判断」
「これも面白い。物理エンジンを使って、人型のキャラクターを歩かせるというもの」
妹「これも遺伝子を何にするのか難しそうな」
「この動画では、4つのポーズを繰り返し実行するというルールにして、それぞれのポーズ(関節の角度)が遺伝子になってる。もっとスムーズに動かすには、これを8種類とかに増やしたり、あるいは地面との距離とか体の傾きによる動きを遺伝子化してもいいのかもしれない」
妹「遺伝子の力でひたすら繰り返せば自動的に強くなるのかと思ってたけど、そういうものでもないのか」
「遺伝的アルゴリズムの場合、遺伝子の設計自体が最終的なAIの強さを左右するから、複雑なルールに対応するにはどうしても複雑な遺伝子が必要になる。ただルールが単純で、でもどのやり方がベストかはわからない……みたいな場合には十分使える」