Blender修行(11) トポロジーについて考える
妹「ポリゴンの流れについての話見てて思ったんだけど、リトポロジーっていうのもこれに関係してるのかな?」
「ポリゴンの構造、どことどこがつながってるかとか、そういうのをトポロジーという。リトポロジーっていうのはそれを修正すること。ただポリゴン数個程度の小さい修正だとリトポロジーとはあんまり言わない印象」
妹「じゃあなんていうの?」
「うーん、ポリゴンの張り直しとか、調整とか。規模が違うだけで、やる事はあんまりかわらないけど」
妹「モデリングの本を見てると、後でリトポロジーするとか書いてあるんだけど、どういうのがいいトポロジーなのかよくわからなかった。自然な流れでとか言われても、何が自然なのやら……」
「なんというか、まずは境目のポリゴン、ポリゴンというかポリゴンの辺なんだけど、ここをまず調整する」
- マテリアルの境界
- 輪郭線になる部分(曲がってる部分)
- アニメーションさせる場合は関節部分
「だいたいこんなことを考えながらやる。マテリアルに関しては、色が違うだけならテクスチャの塗りわけでもいいけど、材質自体も違う場合は、その切り替わりのところにポリゴンの境界が来るようにする。あとはテクスチャの柄と方向は合ってた方が、綺麗に表示されるというのもある」
「次に輪郭線になる部分だけど、例えばこういう立方体の場合、中をいくら区切っても、輪郭になるのはオレンジの部分だけ」
「こういう風に変形すると、角度によっては内側のラインも輪郭線になる可能性がある。輪郭以外のところっていうのはどういうポリゴン配置になってても見た目にほとんど影響しないから、極端にいえばこんな風になっててもいい……見るからに汚らしいし、UVマップの編集がややこしくなるから、普通はやらないけど」
「輪郭は見た目の印象に大きく影響するから、変に曲がってたらまっすぐにしたり、逆に滑らかさが足りてなければポリゴンを増やしたりもする。あとこのケースだと出っ張りの四隅のポリゴンが、ちょっとよれた状態になってる。4つの頂点が同一平面上に無い状態」
「原則的に、ポリゴンを途中で折り曲げることは出来ない。自動で三角ポリゴン2つに分けて表示させるけど、分け方は2パターンあるから、自分が曲げたいところに辺が来るように調整する。三角に分けてもいいし、四角だけでそういう状態になるように調節してもいい」
妹「関節部分というのは?」
「ポリゴンは辺があるところでしか曲がらないっていうのは、アニメーションの時も一緒だから、あとで曲がるかもしれない部分には最低1つには辺がないといけない。そうしないと、一切曲がらないか、根元の方から動いてしまう」
妹「目の周りのトポロジーがどうのこうのっていうのは、この中のどの理由なの?」
「それはマテリアルとアニメーションかな。眼球は別材質の可能性があるし、目の周りがへんなとこにつながってると、表情つけた時に変なことになりやすい。老化バージョンを作る時のシワとかも自然になる。そんなこんなで、だいたい筋肉の流れにそってポリゴンを並べるのがいいと言われてる」
妹「辺はそうするとして、それ以外の部分は?」
「そこは適当につなげる。昨日もちょっといったけど、出来れば正方形に近くて、同一平面上に頂点がある四角形が望ましいけど」
「スカルプト機能を使った場合のリトポロジーもだいたい同じなんだけど、輪郭線の滑らかさに関しては、ある程度無視出来る。ディスプレイスメントマップという特殊なテスクチャを使うことで、ポリゴンを途中で折り曲げることが出来るから」
妹「さっき出来ないって言ったのに!」
「原則的にはそうなんだけど、たまにはそういうこともある。それに曲げる方向に制限もあるし。ただこの機能のおかげでローポリゴンと高品質の両立が出来るようになってる。ゲームで使うにしても、静止画のレンダリングをするにしても、ポリゴンは少ない方が高速でいい」