アンリアル花占い 制作メモ(3)「花びらにもコリジョンがある」
「今回はそんなに複雑なことしてないから、もう書くことないんだけど、昨日ちょっと書き忘れたコリジョンの問題」
「これをちゃんとやっておかないと、花びらのActorOnCLickedに反応しなかったり、別のに反応したりというのがあったんで、コリジョンは花びらスプライト1枚ごとに調整してある。まあだいたいだけだと」
妹「手動でやらないと駄目なの?」
「自動でも出来るよ」
「自動でやるとしたら、Shrink Wrappedで設定するとこういう感じになる。他のは角張りすぎてて、細かい判定には向かない。この状態から頂点をいじると、その時点で設定がFully Customに変わるから、そこから精度を高めていくこともできる。Shrink Wrappedのままでもそれなりの精度はあるけど、ちょっと頂点数が多すぎるかも。あと、大きめか小さめかでというと、大きめにした方が、クリックの取りこぼしはなくなる。違うのが反応するのはともかく、反応自体しないと故障と勘違いするかもしれないし」
アンリアル花占い 制作メモ(2)「花びらをプロシージャルに作る」
imoue.hatenablog.com
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の続き
「ぷちっとさせることになる花びらは、奇数偶数がはっきりしないように、ランダムな枚数になってる。もともと花びらの枚数がまちまちな花を使って占うものらしい。そのうちの1つ、ヒナギクをイメージした画像を作った」
妹「名前はわかんないけど、花占いってイメージの花あるよね」
「絵はCLIP STUDIO PAINTを使って適当に」
妹「Kritaとかじゃ駄目なの?」
「駄目ではないよ。レイヤがあるツールだったらだいたいどれでも。いま使ってる中華液タブはちょっと癖があるんで、CLIP STUDIO PAINTが今のところ一番使いやすいというだけで」
初期型
「これが最初のバージョン。なんか非常にゴツい感じになった」
妹「プロペラみたいな?」
「もうちょい細くした方がいいなというのと、花びらの形状にもばらつきがないと不自然だということで、こういう感じで3パターンの花びらを作った」
「レイヤを使うことでだいたいの大きさ位置関係を合わせつ、微妙に太さや角度を変えてる。これをランダムに混ぜることでだいぶ自然になった」
「根本の部分は最初尖ってたけど、花びらをちぎるということを考えて、横長で雑な切り口に。本当はちぎった後の花びらが残ってたりしないとおかしいんだけど、時間もなかったのでそのへんは手抜き。最初からちぎれてる花びらを移動させるという処理になってる」
「ちぎったやつが飛んでいくところはこんな感じ。効果音が発生した後に、AddLocalOffsetでスプライトを動かしてる。あんまりタイムライン使ったことなかったから、ちょっと手こずったけど、動きに緩急をつけたかったものだから」
妹「これはPaper2Dで作ってるの?」
「見た目の部分は全部Paper2Dで、スプライトを表示してる。時間があればSpriteStudioあたりを使って、もっとひらひら舞っていく感じにする手もあった」
アンリアル花占い 制作メモ(1)「効果音を自分で録音する」
「今回はそんなにむずかしいことしてないんだけど、1つやってみたのが効果音の録音というもの」
妹「ぷちぷち言ってたよね。もっとゴツイ声で入れてるのかと思ったけど」
「あれはRoVeeというボイスチェンジャーを使って、音を高くしてあるんだよ。最近はバーチャルYoutuberとかでボイスチェンジは流行だから、資料はいくらでもある」
「ゴツイ声でもかまわなかったんだけど、花だからねえ。花びらってそんなに低くっていうイメージがないし」
妹「いや花びらは声が高いというイメージも特には……」
「まあこういうの使って設定変えたり、声自体の音程自体も変えたりすると、狙った音を作りやすくなるし、バリエーションも色々できる。音程以外にもノイズを混ぜたり色々方法はあると思うけど」
妹「録音はマイクなの?」
「先日買ったヘッドホンにマイクがついてるからそれを使った。USB接続のWebカメラについてるやつでもいいと思うけど。スマホで録音するのでもいいけど、それをパソコンに持ってくるのが大変かな」
「録音にはAudacityというソフトを使った。ぷちっぷちって20秒ぐらい言い続けて、ぷち1つごとに分けて保存するんだけど、その前にノイズの除去もやっておく」
「何も音がなってない、ただマイクで録音してるだけの状態の音を記録して、その部分をカットするというもの。おもったより綺麗にノイズだけ取り除いてくれた」
妹「ノイズってやっぱり気になるの?」
「結構いいマイクで、ノイズキャンセル機能もついてるんだけど、音量を上げると気になる。効果音を再生しはじめた時に、ぷちのぷが聞こえる前にサーッって聞こえ出すから。ノイズ除去後のデータだと、いつから音の再生が始まって終わったのかわからないから自然。なのでノイズ除去してから切り出し」
ファイル -> Export -> 選択したオーディオの書き出し
「今回はUE4で使うので、UE4が対応している16bitのWAV形式で保存した。他の形式だと上手く鳴らせなかったり、プラグインが必要になったりしそうだから」
周波数はたしかデフォルトで44100 Hz だったから、そのままでいいはず
WAV形式(16bit)で保存
「あとは出来上がったコンテンツブラウザに入れて、ブループリントから再生すればOK」
「これが実際に効果音を出している部分。花びらをクリックすると音が出て、花びらが取れるアニメーションが発生する。音の発生を3D空間上で設定できるノードもあるけど、今回はカメラ移動なしの2Dだから、位置指定なしでシンプルに音を再生できるPlaySound2Dを使ってる」
妹「でも自分で効果音しゃべるの大変だよね。ビシッとかズバッとか」
「今回は確実にぷちって聞こえる音が良かったからそうしたけど、別に口で言わなくても、そのへんの物を叩いたり引っ掻いてもいいわけだから」
妹「そっか」
「たしか時代劇の刀で斬りつけるとこでは、大根を切って音出すって前にテレビでやってたし。そういうのをマイクで録音してもいいし、さらに音程を変えたりしてもいいわけで。案外色んな音が自作できそうな気がする。」